マイナスの距離

正しい境界線が無いならば、どこまでも踏み込んでいいのか。
いや違う。
まず、自分の尺度というものがある。
とにかく人は何をするにも自分のルールに従っているのだから、これは当然。
次に、相手の都合というものがある。
これは自分で考えるしかない。境界を侵犯して相手が文句を言ってきてからでは遅いこともしばしばあるのだから。
こうやって生じるのは、
自分の境界と相手の境界に隔たりがある時。
自分の境界と相手の境界が一致した時。
自分の境界と相手の境界が交わった時。


自分の境界まで歩み寄ってこない相手に対して抱く感情は
相手が自分をそれほど好きでないのだろう、ということではないだろうか。
相手にとってはたとえ心地よい距離であったとしても。
そしてその感情を悟ったら、相手は境界線を一歩引かせる。
当然、自分の境界から更に遠ざかる相手。
以下、繰り返し。
もちろんいつもこうなるとは思いませんが。
一方的に歩み寄られる場合については割愛。


さて、自分と相手の境界が交わった時ですが。
これは当人達にとっては、境界が一致した時と同じような「非常に気の合う相手」
といった認識程度だと思うのですが。
気になるのは第三者が見たとき。
たぶん本当の関係以上の何かを見てしまうのではないかと。
まあ境界というのは相手によって変わるものですから、
何とも言えないんですけどね。
嫉妬も誤解も全部境界マジックなのです、たぶん。